熊本地震の被災地ボランティアに参加して(体験談)

熊本地震の被災地ボランティア活動に5月のGWの期間、行ってきました。故郷・熊本の被災地に行って初めて感じたこと、実際に見てきてわかったことなどがあったので皆さんともシェアさせていただきたいと思います。

1.故郷・熊本の被災地に行って率直に感じたこと

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僕は熊本生まれで、約30年間を熊本で過ごしました。熊本は僕の大好きな故郷です。

その故郷・熊本に震災後初めて帰って感じたのは、この地で本当にマグニチュード7.3という前代未聞の大規模な震災が起きたという実感でした。

これまでテレビで何度見ていてもあまり実感は得られなかったのですが、実際に現地に行ってみると、あまりの惨状に言葉を失いました。

今回、僕が行ったのは最も地震がひどかった激震地の一つである熊本県・益城町。益城町ボランティアセンターに登録して被災地の支援活動にあたりました。

ここではまず、熊本地震の被災地の現状について、いくつか写真を交えながらお伝えしたいと思います。

まず、激震地だった益城町周辺地域の家屋は多くが倒壊していました。

被災地状況

半壊している家屋や倒壊の危険性がある家屋には赤紙が貼られ、誰も人が住んでいない状況でした。

道路にはひび割れの跡があり、橋の近くでは道路と橋の連結部分が完全に“ずれている”状態になっており、全面通行止めになっていました。

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益城町総合体育館・陸上競技場では、今なお多くの人々がテントで避難生活をしていました。

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体育館と同じ敷地内には斜めになっている建築物があり、そこには「414を忘れるな(4月14日を忘れるな)」というメッセージが残されていました。

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また、元益城中央小学校の跡地は災害ごみ置き場となり、がれきや壊れた家具などを乗せたトラックが長蛇の列を作っていました。

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2.災害ボランティアはどのように行うのか

では、実際にどのような手順でボランティア活動をやったかについて説明したいと思います。

まず、地元自治体の社会福祉協議会が開設するボランティアセンターに行ってボランティアの登録をします。僕の場合は益城町ボランティアセンターに行きました。

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参考)益城町ボランティアセンターの住所:熊本県上益城郡益城町安永1400 ㈱井関熊本製造所敷地内

ボランティアセンターに到着してからは、主に以下のような流れになりました。

  • 8時半から受付開始
  • 簡単なオリエンテーションを受ける
  • ボランティアセンターに寄せられた地元住民のニーズを聞き、自分ができそうな活動に挙手する(マッチング)
  • 同じ活動をする人たちでグループを作り、リーダーを決め、現地に移動する(グルーピング)
  • 現場の指示に従い、それぞれボランティア活動を行う
  • 16時までには活動を終えてボランティアセンターに帰る

この期間は5月のGW中ということもあり、関東や中部地方、または遠くは北海道からもボランティアが参加していて、とても多くの人々がボランティアセンターに押し寄せていました。

被災地でのボランティア活動は、その場で初めて出会った人同士が共同で行うので、最初は多少戸惑いもありますが、慣れれば参加者同士でお互いコミュニケーションを取りながら仲間意識も芽生えてきます。

3.これからボランティアに行く人へのアドバイス

これから熊本の被災地にボランティアで行きたい人に、今回の経験をもとに注意点やアドバイスなどをお伝えします。

①天気の動向をチェックする

災害ボランティアにとって雨は大敵です。天気が雨だとボランティア活動できる場所がかなり限定されるからです。特に、地震の被災地は大量のがれきがあるので、雨天時の作業は危険で中止になることがあります。せっかくボランティアセンターに行っても仕事がなかったりするので、天気の動向は常にチェックしておいた方がいいです。

②被災者の気持ちを考える

これは当たり前のことですが、実際にボランティアに行ってみると結構難しいものです。ボランティアで活動していると、被災者の方から質問や要望を受けることがあったりしますが、下手に対応すると被災者の方の気分を害してしまうこともあります。どこまでも被災者の気持ちに寄り添う姿勢が重要です。

③昼食は自分で持参

これもボランティアにとっては当然のことです。現場近くで買ったり調達しようとしても、いざ行こうと思ったら近くにお店がないこともしばしばあります。早朝、ボランティアセンターに行く前に昼食を準備しておいた方がいいです。

④自分のことは自分で責任を持って行動する

基本的に被災地に行ったら、自分のことはすべて自分で責任を持って行動する、これがボランティアの原則です。食事や宿泊場所などは事前に確保してから活動に臨むようにしてください。ボランティアだと言いながら被災地に迷惑をかける人もなかにはいるようですね。そのようなモンスターボランティアになるのではなく、被災地のためになる活動を行いましょう。

4.最後にお伝えしたい大切なこと

最後にお伝えしたいことは、ボランティアはこれからますます必要になるということです。GWは休日なので全国から多くのボランティアが集まってきます。

しかし、GWを過ぎた今、被災地でのボランティア人数は激減しているのが現状です。

実際に行ってみるとわかりますが、被災地は正直、混乱している状況です。ボランティア活動の現場においても、現場責任者がうまく指揮が取れていないと感じることが多々ありました。

しかし、私たちにそれを責めることはできません。現場で指揮をとっているのもみな被災された方々なのです。混乱するのも無理はありません。

これから復興までまだまだ時間がかかります。

そして間違いなく言えることは、これから人手はもっと必要になってくるということです。

この記事を最後まで読んでくださったあなたが、そのボランティアの一人となり、被災地をともに支える仲間となってくれれば、それほどうれしいことはありません。

長文拝読してくださり、ありがとうございました。

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Kazpa
1981年4月、熊本県生まれ。現在、大分市在住。妻と子ども3人(小学5年・3年・5歳の男の子)の5人暮らし。趣味はサッカー、読書、インターネット、ブログ、その他面白い話題を見つけること。好きな食べ物はチョコとコーヒーです。よろしくお願いします。