今回、熊本地震の被災地ボランティアに行った際にいわゆる「モンスターボランティア」と呼ばれる、被災地に迷惑をかけているボランティアを見かけました。
こんなボランティアにはなりたくない!―そういう思いから、自分なりに現地での体験をもとに、モンスターボランティアにならないための最低限守るべき2つの心得を紹介します。
と、その前にまず、僕がどんなモンスターボランティアに出会ったのかも紹介しておきます。
熊本の被災地で出会ったモンスターボランティアとは?
僕が熊本地震の被災地で見たモンスターボランティアは「(せっかくボランティアに来たのに)仕事がない!」と言って、ボランティアセンター関係者に詰め寄る、とても悪質なものでした。
その日は、5月のGW中でたくさんのボランティアが各地から訪れている一方、あいにくの雨天で屋外での作業が次々と中止になるという状況で、ボランティアの人数に対して仕事量が圧倒的に不足していた一日でした。
僕自身も、この日は仕事がなく、“さてこれからどうしようか”と考えていたところ、突如目の前にモンスターボランティアが現れたのです。
モンスターボランティアはボランティアセンター関係者に詰め寄って、すごい勢いで「おたくの組織は一体どういうふうになっているんですか!?」「仕事のニーズがないんだったら、自分が地域住民からニーズを聞きとってきますよ!」と強気で発言していました。
さらに、根ほり葉ほり話を聞きだし、挙句の果てには、「言うのはそれだけですか? ほかに言い残したことはありませんか?」という始末。
“これはひどい”としか、言いようがありませんでした。
社会福祉協議会の「ボランティア活動中の10の心がまえ」には「(作業がないときは)待つこともボランティア」とはっきり明記されています。
そんな初歩的なことも知らずにボランティアに行く、自己満足的な人は本当に迷惑だなあと感じました。
さて、僕の体験談はこのぐらいにして、肝心のモンスターボランティアにならないための2つの心得についてお話しします。
モンスターボランティアにならないための2つの心得
①被災者の方々の心情を推し量る
第一は被災者の方々の心情を推し量ること。これは当然のことです。しかし、頭ではわかっていても、いざ現地で活動していると、知らず知らずのうちに取った態度で被災者の方の気持ちを傷付けてしまうこともあります。頭で考える以上に、まず被災者の方々の心情に寄り添う姿勢が大切です。
②与えられた環境に不平不満を言わない
ボランティアとして行く以上は、与えられた環境に対して、決して不平不満を言ってはいけません。ボランティアとは、自分のために行くのではなく、現地の人のために行くものです。たとえ仕事がなくても、現地で待機をして、ほかのボランティアの方々とのコミュニケーションを図ったりすることを通して気づきや学びがあるものです。
以上、この2点さえ最低限守ることができれば、決してあなたがモンスターボランティアと呼ばれることはないでしょう。
あなたのちょっとした心がけが、被災者の方の心を支える大きな力となります。最低限のルールを守って、お互い気持ちよくボランティア活動を行いましょう。
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